東京都

 晴れ、気温は13度。


 気持ちの良い朝である。こんな日はのんびりと日向ぼっこでもするに限る。今朝のテレビの話題は、昨日の舛添都知事の記者会見の話だった。


 説明になっていない釈明を繰り返すばかりで本質を語らないその姿勢は、都知事として失格だろう。そういった意味不明の釈明会見を開いて信用してもらい都知事を続けさせてくださいというのは、見ていて呆れてしまう。

 東京都知事は、日本の首都の首長としてかなりのネームバリューがある。それにより、近年の都知事は、タレント候補の話題が主になることが多い。そして一つ前の猪瀬氏が金銭問題で辞職した後に当選したのが舛添氏である。


 それにしても舛添氏の話題は、丁度沸き上がったパナマ文書とオリンピック誘致の裏金の話題をすべて吹き飛ばした格好になった。一時期名前の挙がった大手広告代理店の関与もどこかに飛んで行った形である。これが影の力だとしたら生贄に舛添氏はなったのかもしれないが、遅かれ早かれ彼の醜態は明らかにされたのだろうからこのタイミングは計ったと感じるのは自分だけだろうか。


 まあ、陰謀論で片付けられるものではないが、オリンピックの東京招致の件は、フランスで調査に入っているため今後の展開は不明だが、日本国内では終わった話になっているのだろう。


 しかし、東京オリンピックに向けての前後の期間は、日本が斜陽化していく時代の象徴的な祭典になる可能性が高い。高度経済成長期のモーレツ社員の働きは今は無いし、勤勉で真面目に製品を作ってきた栄光はどこかに消し飛びズルをしても見つからなければ問題ないという社会の流れが定着してしまい、まじめに努力するのが格好悪いという社会ができてしまった。

 真面目にコツコツと何かを作り、良質な製品を誇りに思う姿勢は、この先の将来には絶対必要で、日本車が売れた理由も、故障が少ない車と燃費が良いという結果だった。その2つの売りを捨て去ってしまえば何の価値をも生まなくなってしまう。

 今回の燃費不正問題は、今の日本の経済の歯車である自動車産業に与える影響は多大である。

 そういった勤勉さを忘れてしまえば、日本の優位性はどこにもなく、安い労働力の確保優先では、経済も潤わない。ましてや企業が収益を国内に還元せず国外で使えばより一層日本の空洞化が進むことになる。