ロボット

 霧雨、気温は20度。前線に伴う南風の入り込みにより気温は下がらない。更に太平洋側、特に日高地方に大雨をもたらしている。


 昨日書いた介護ロボットの件だが、すべての介護をロボットに任せるということではない。今のロボットは、決められてことを順序だってすることはできるが自分で判断して行動に移せるほど機能的に高度ではない。

 しかし、自動運転カーの登場にみられるようにある一定の規則があり、周囲の状況を判断して行動するようにできるまですぐそこに来ている状況である。そしてホンダのアシモのように自分で歩行できるロボットは既にできている。これを組み合わせれば直ぐにも簡単な作業をこなせるロボットは完成するだろう。ただし、動力源であるバッテリーの大きさや重量が今後の課題であるが、それもいつかは克服することができるだろう。

 もし数年先にロボットが登場してもすべての介護を任せることは不可能だし、やはりそこに人間的なものが追加されなければ介護の現場がギスギスしたものになる。理想的には人間とロボットが半々で介護を行うことだろうと思う。

 今の開発のスピードからすれSFで見たロボットあるいはアンドロイドと人間が共存する社会は直ぐに来ていると思う。そこに、ホーキング博士が懸念する人間社会を支配する世界が訪れるかもしれないことはひとまず置いておく必要があるが、人間をわけ隔てなく暮らせる社会を作るための一つの方法であるのは間違いない。


 国民が皆すべて平等で豊かな社会を送るには、誰かが陰で支える必要がある。その陰の役割をすべての人が納得して出来るほど人間は成熟していない。多くの人が利益を得ているにもかかわらず、3K、4Kといった呼称でレッテルを張られている職業が存在し、そういったことを許容している社会でもある。そういった構造があって社会が成立しているにもかかわらず、人々は何かと上下関係を作り出そうとしている。

 3K、4Kといわれる仕事から人間を解放するのためにロボットを導入することも一つの方法で、それが新しい社会構造を生み出す可能性もある。人間は自らそういった処から離れ、あたかもそういった環境が最初から無かったと考えるようになるかもしれない。

 しかし、このままいけばまだ恵まれている日本でもこのままの状況で高齢化社会が進行すれば医療介護福祉などの分野で破たんするのは必至である。破たんした後の社会を日本人が素直に受け取り、その状況にあった制度を受け入れるなら良いが、もしそうでなった場合、短期間で全ての資源を食いつぶすことになる。高齢化社会が過ぎ去った後に残る社会がバラ色とはならない。そこに注ぎ込まれた人や資源は使われなくなり多くは無駄になる。