一強他弱

 曇り、気温は14度。

引用 日本経済新聞(http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS16H45_W7A610C1MM8000/) 

安倍晋三首相は16日の参院予算委員会の集中審議で、学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り「総理のご意向」などとした文書の存在が文部科学省の追加調査で確認されたことに関し「対応に時間がかかったことは、率直に反省したい」と述べた。一方で「具体的に指示したり、働きかけたりしたことは一度もない」と強調した。

 昨日は、「テロ等準備罪」が参院で可決したあと加計問題の議論が始まった。まずは文部科学省の官僚の間では加計学園獣医学部については「総理のご意向がある」と内閣府から付託されていたことは事実のようである。

 しかし、結局はこの問題総理自身が言葉にしたという確証は無いというか、本人が発言したことを記録する物的証拠が存在するとは思えない。あくまでの密室の出来事であり、そういった会話が総理大臣室あるいは電話等であったかもしれないというところである。

 賄賂を貰っても賄賂を貰ったという領収書の類があれば良いが普通は無い。渡したほうの証言が重要になる。それを今回あてはめれば、安倍さんが内閣府の誰かに耳元で囁いた声を録音などで記録、いうなら盗聴していなければならない事でもある。

 それを証明しようと野党は必死になっているが、声を張り上げれば張り上げるほど誰に向けてパフォーマンスをしているのかと思う。ある意味、テレビ中継があるテレビカメラを通してみている有権者向けなのだろう。

 今の世論調査の傾向は、一強他弱という状況であるため来る選挙戦に向けての自分の存在のアピールの場でもある。あれ程声を荒げケンカ腰に言葉を発しても何故かその中にある心の声が聞こえてこない。

 何故ならそこにある質問者の陰に隠れた本音の部分、自分たちの方が正義であるというか善と悪との戦いという脚本を忠実に演じる役者のような感じである。

 この問題を整理すると、獣医学部の新設が悪いのか、獣医学部を作るために総理大臣が天の声を発したのかが同時に問われているのだろう。

 獣医学部の新設に関しては、圧力団体の意向というものが反映されている印象があり、その圧力団体に対しての働きかけが必要なことは日本の悪習と言えるかもしれない。

 この辺りの日ごろの付き合いがあり、何らかの寄付を受けている間柄の場合の何やかんやを詮索されるのは当たり前のことで透明性を求められるしそうであるべきだと思う。しかし、色々な場面でコネが通じるている社会であるのはそこらかしこで散見されるので感覚がマヒしているのかもしれない。

 まあそういう意味で社会のガス抜きの一種のようなもので叩かれる相手が総理大臣だったということになる。これも長期政権が続くが故の反動であり、この先のやり方次第では躓く可能性があるという証である。絶対はない。