完全に破壊の意味

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引用 ロイター(https://jp.reuters.com/article/nk-un-total-0919-idJPKCN1BU27C) 

トランプ米大統領は19日、ニューヨークの国連本部で行った就任後初の一般討論演説で、米国は北朝鮮を「完全に破壊」せざるを得なくなる可能性があると述べた。

トランプ氏は41分間にわたる演説でイランの核問題、ベネズエラの民主主義を巡る問題、イスラム強硬派などについても言及。キューバ政府も批判した。

ただ最も鋭い矛先を向けたのは北朝鮮で、「米国は強大な力と忍耐力を持ち合わせているが、米国自身、もしくは米国の同盟国を守る必要に迫られた場合、北朝鮮を完全に破壊する以外の選択肢はなくなる」と言明。北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と呼び、「『ロケットマン』は自身、および自身の体制に対する自爆任務に就いている」と述べた。

引用 朝日新聞(http://www.asahi.com/articles/ASK9N00YYK9MUHBI034.html)

国連総会の一般討論演説が19日午前(日本時間同日夜)、ニューヨークの国連本部で始まった。初めて演説したトランプ米大統領は、核とミサイルの開発を進める北朝鮮に対し、挑発行為をやめない場合は「北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない」と強い言葉で警告した。その上で国際社会に対し「金正恩(キムジョンウン)政権を孤立させるため、すべての国が協力する時だ」と訴え、北朝鮮への制裁を完全に履行するよう求めた。

こういったニュースは、日本語翻訳の過程で訳者の主観が入り込むため気を付ける必要がある。

 今回の場合、トランプ大統領は、「北朝鮮を完全に破壊する以外の選択肢はなくなる」「北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない」その条件は、米国もしくは米国の同盟国を守る必要に迫られた場合なのか、挑発行為をやめない場合らしい。

 これ以上のミサイル発射なのか、あるいはアメリカや韓国、日本への攻撃なのか境界が不明ではある。その辺りの境界を明確にしていないことが北朝鮮にとっても困るところだろう。

 北朝鮮も核爆弾の開発のためにもう少しの時間が必要だと考えているだろう。そうでなければ、反撃できない状況でアメリカ軍に攻撃されればなす術が無いと考えてると思わざる負えない。

 そういった態勢が整って初めてアメリカとの交渉テーブルに着き、自分に有利に事を進めることが金正恩の理想である。それ以外はこの先の金王朝の繁栄は無い。

 国連でトランプ大統領が宣言したことは、ある意味北朝鮮への最後通告である。アメリカの面子をつぶす様な行為は断じて許さないという決意の表れである。アメリカの威信は、どの国よりも強い。

 翻って金王朝の基盤は盤石かと言えばそうではない。国民の支持を得るためには、何らかのカリスマ性が必要であり、国民の不満をそらすプロパガンダが必要だが、これまで見たり聞いたりする報道にカリスマ性は見られない。

 果たして今回のトランプ大統領の発言で北朝鮮は軟化するのだろうか?しかし、アメリカに服従するような対応を取れば金王朝は危ういだろうなと思う。