第7節 札幌vs横浜FM 3-1

 曇り、気温は17度.寒いくらいの陽気である.

 相変わらず新型コロナウイルスの感染者は増え続けており、今までのようなマスクで予防できるような状況ではなく、手洗いなどの励行が必須となってきている.

 

 昨日の試合、やはり新型コロナウイルスの感染予防の為に自粛している.名古屋と広島の試合が選手の感染によって中止になるなど、試合に出場するため厳しめの規定があるにもかかわらず感染者が出るなど明らかに黄色信号が出ている状況でJリーグが行われている状況で、この先試合を続けるなら感染者が出るような状況を作らないことが大切だろう.

 

 まず驚いたのは、コンサドーレの先発メンバーを見たときだった.選手のフォーメーションを頭で考えようとした時にはたと気付いたのは、FWらしき選手が居ないことである.その辺りで選手をどのように配置するのか試合が始まるまで判らない状況になる.

 前節から田中選手、福森選手、ジェイ選手が外れ、代わりに中野選手、高嶺選手、そして出場停止明けの荒野選手が入ったことになる.

 GKは安定の菅野選手、DFは高嶺選手、宮澤選手、進藤選手というのは分かった.そしてSBは菅選手、ルーカス選手になり、ボランチに中野選手、深井選手が入り、前目にチャナティップ選手、駒井選手、荒野選手ということになったようだ.荒野選手は、ボランチの位置にも入るため3ボランチと言って良いかもしれない.

 得点を取るという意味では、誰が得点を決められるのか判らない状況で始まった感じがする.新しいミシャ式といえるだろうし、武蔵選手が欠場してからの今までの試合で先発したFWの選手が相手マークにあいワントップが機能していない状況から決断したのかもしれない.

 それが相手のマークを付きにくくしたことにより前線でコンサドーレの選手が動き回れた要因だったかもしれない.ワントップが居ることで自ら蓋をした状況にしていたのだろう.

 

 試合の入りは、お互いボールを持つと相手ゴールに迫り、決定機をどうやって凌ぐかの戦いとなる.その中で先制したのは横浜FMの方だった.相手のシュートはゴールの外と思わせて巻いてくる弾道で飛んだ菅野選手の手を掠めて決まる見事なものだった.

 あっさり決まったためこれは厳しい試合になるかと思ったら、すぐさまコンサドーレが菅野選手のゴールキックからの一発でルーカス選手に渡り、見事なボールコントロールから相手選手のマークを剥がし、駒井選手にスルーパス.これを相手キーパーの手に当たりながらもゴールが決まる.

 あっという間の同点の直ぐ後で、チャナティップ選手が相手ゴール前でボールをキープした状態でフリーの荒野選手にパス.それも相手のキーパーの腕に当たりながらもゴールが決まりたちまち逆転してしまう.

 コンサドーレが逆転する間、相手のドイツ移籍が決まった遠藤選手が怪我で交代して混乱していたというのもあるだろう.

 前半リードで後半が始まると相手の攻撃の圧が強くなったが、何時もの外国人選手と仲川選手が不在で怖さが半減した状況で相手の攻撃を難なく受け止め、最後は、カウンターで荒野選手がゴール前まで持ち込みキーパーと1対1になったところでバックパス.それを金子選手が難なく決めて3-1として試合終了.ゲーム内容的には相手を圧倒出来た試合となった.

 今回のゼロトップ、苦肉の策だっただろうが見事に相手を圧倒して勝つことができた.エレベータークラブの頃は、1点先に先制されると同点に持ち込むのに汲々し良くて引き分けで終わっていたものが逆転できるようになってきたことは驚きである.更に選手たちも自分たちは逆転できることを信じて試合に入っているのが良くわかる.

 本当にビッグクラブへ向けての階段の1段目にステップを掛けた状況にいるのかもしれない.そこから体を持ち上げて上に上がれるかはこの先の環境次第である.その環境を整えてあげれば本当に夢の世界にたどり着けるかもしれない.生かすも殺すも応援している人たちがこの先も継続して応援できるかの係っているだろう.

 後は、もしコンサドーレの選手が世界に羽ばたき出て行ったとしても次から次へと後に続く選手が入りコンサドーレに加入することが世界に通じていると周りが思うようになることができたなら現実味が近付いてくる.今はまだ入団する選手にとって未知の領域にいるチームでしかない.