新型コロナウイルスのワクチン

 晴れ、気温はマイナス3度.昨日は道内各地で地吹雪が起きていたようだ.幸いにもこちらは薄っすらと積もったくらいで問題なく済んでいる.

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 イギリスで発見された新型コロナウイルスの変異種、どうなることかと思ったら政府は今まで以上に早急な対応をしてきた.

 新型コロナウイルスはインフルエンザと同じという人もいるが、インフルエンザは既にワクチンが多くの人に接種され、更にそれに対する治療薬があるから隔離とかしていないだけで、現実にはインフルエンザが流行すれば学級閉鎖はするし、病院でも周りに移さないような工夫をしている.

 もし、インフルエンザが変異し、ワクチンや薬が効かないようであれば今回の新型コロナウイルスと同じような大騒ぎになっていたはず.現実に昔のスペイン風邪の世界的流行の時は、多くの人が亡くなった事実がある.

 本来免疫を獲得する方法は、その病気に掛ることである.実際にそれに対する免疫抗体ができるため確実である.そうして多くの人が掛れば自然と免疫を持つ人が増えることで大流行は治まっていくはずである.

 それは、正しいのだけれど、免疫を持たない人で生体の防御反応が弱っているような場合、免疫を獲得することなく症状が悪化して死亡する人が増えてしまう.その失敗例が、今回失敗を認めたスェーデンである.社会的免疫を獲得するために制限を緩くして対応していたが、予想以上の死亡者が出てしまった.社会的免疫を獲得する前に国が滅んでしまえば元も子もないため、防疫に舵を切り替えた格好である.

 社会的免疫確保が困難な場合、ワクチンによって事前に新型コロナウイルスに対する免疫を獲得するのが次の方法になる.今、接種が開始されたファイザーのワクチンの効果は、90%以上とのことなので、少々の副作用が起きたとしても死亡率が低ければワクチンを接種することに意義がある.だから積極的にワクチンを打つことは今回のような緊急事態では許される.

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 しかしである.そういう緊急時に使う場合でも、有効率が50%というのは驚きである.ある意味二重盲検試験を行った結果ではないかと思わせる.これは接種を見直すという意見が出てもおかしくはない.

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 しかし、その後直ぐ上の報道を否定するような記事が流れた.有効率50%というのはブラジルの結果で、90%以上というのはトルコの結果である.どちらが実際に正しい結果なのか?そもそも流行している新型コロナウイルスがそれぞれ変異したものだとしたら分かるが、同じウイルスならば同じような結果が出ることを願いたい.

 大規模な接種が始まることで効果のほどがある低度見えてくるだろうけれど、それがはっきりするまでは相当な時間が必要である.更に抗体がどれほど体内で維持されていくかも大切で、ワクチン接種後、体内に抗体ができ、綱に感染を繰り返すような状態であれば抗体を長期間維持することは可能だろうが、ワクチン接種した後、相当な期間、ウイルスに接しなければ自然と消滅してしまうだろう.それには個体差があると思われるが、インフルエンザワクチンのように毎年接種するというのが繰り返されていくのだろうと思う.

 

 毎年、接種するとなると世界人口の大半を賄うために相当な量が必要になる.日本でも、数社ワクチン開発を行っているが、国内で対応できる体制を作る必要がある.

 

 新型コロナウイルスの変異型が、感染力を増して世界に広がり始めている.もしこれが感染力が高くとも症状が軽い場合は朗報なのだが、何故なら感染力が強く症状が軽いものであれば、症状が深刻化するウイルスは自然消滅するからである.丁度新型コロナウイルスのワクチンを接種することと同じことだからである.

 

 去年の今頃は、こんなことが起きることとは微塵も心配していなくて、2020年は、東京オリンピックの年だと思っていた.今思うと、世界の歴史に残る重大事件が起きた年として記憶されることになる.