失言は続く

 晴れ、気温は17度.今日も日中は暑くなりそうである.こんな日は、木陰のベンチで外を眺めて居たいなと思う.

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 国会議員のレベルの低さにうんざりするが、このニュースを取り上げた真意は別な所にある.

 こういった人の発言の揚げ足取りだしたしたのは、新聞が最初だと思う.もしかすると自分はその時代を生きてはいないが江戸時代の瓦版から始まったのではないだろうか.瓦版の頃はまだしも、明治時代に新聞が発行されはじめ、その頃は、記者が足で稼いでこういったネタを仕入れ記事にしたはずである.しかし、これの裏を取るのは今ほどデジタル技術が発達していなかった昔は、しらを切り通すこともできたわけで、それなりに証明するのに苦労しただろう.

 そして、こういった発言が徐々に記事として数多く増えだしたのは、やはりインターネットの発展からだろう.例えば、発言の動画や、その言葉を聞いた数人が呟けばそれが世界を駆け巡る.有名人であればどんな些細な失言であろうと取り上げられ批判にさらされるようになってしまった.

 いうなれば失言の閾値が下がったということになる.どんなコメントでも拡大解釈されるような、言葉を文字にすればそこに込められたニュアンスも変わってくるわけで、前後の文脈を推し量ってもらわないと伝わらないような言葉を切り取られニュースにされてしまう世の中になってしまった.

 常にそういった読む人を誤誘導するようなゴシップばかり書くような雑誌なら、読者も眉に唾つけて読むのだが、一般紙や新聞なども言葉を切り取ってそのニュースを読ませようと仕込んでくる世の中になってきた.

 大坂選手の騒動も元を正せば彼女の語彙力からくる発言を面白おかしく記事にするためにわざと曲解して発信する所から始まっている.更に、去年のBLMの件で積極的に活動してきたことでそちらの旗手として扱われるようになり、それに類する発言を求めだしたことも彼女のうつの原因だと思う.

 さらに問題なのは、そのいったん燃え広がった炎上騒ぎが収まるのは、その対象が白旗を上げた時、または時間が経過したか、新しい生贄が発生した時くらいである.そして普通短時間で燃え広がりその火勢は非常に強いものがある.その火の勢いが収まるまでの間、対象の者は耐えなければならない.

 

 有名になれば、必ずその絶頂にある人を引き摺り下ろそうとする輩が増えてくる.そして、彼らが何か問題を起こすことでその周りにいる人間を巻き込み被害を大きくて更にニュースを増やそうとする.大衆は本当にそういった人の不幸を待っているような気がする.

 

 上に取り上げた話題は、ネットの中でくすぶり続け漸く発火した状況である.この先、騒動がどの程度続くか不明である.この先、取り上げられた議員の過去の発言などが掘り下げられ燃料として投下されるのだろうと思うが、この議員自体が左程全国で有名な片ではないのでこのまま鎮火していく可能性もある.