バラマキとCOP26

 晴れ、気温は0度.歩道の広葉樹は殆ど枯れ木のように葉を落としてしまった.季節は情け容赦ない.広葉樹も冬の寒さに備えるために衣を脱ぎ捨てるのだろうか?人間と真逆である.

 

 

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 現金の給付はばら撒き以外の何物でもない.配布する手間を考えるともっと費用が必要になる.現金以外で効果のある方法があればそちらにする方が良いのだが、その政策は厳しいものがある.

 そして、早速色々な方面からばら撒きであると意見が出てくるのも当たり前である.しかし、このバラマキは衆議院選挙で与党のみならず野党もどうような政策を訴えていた.政治家にとってバラマキは政治の死でもある.

 コロナ過で弱った経済を立て直す意味もあるのだろうが、直接企業に補助金としてばら撒くより、国民が消費する所を選択してお金がそちらに回るのならそれも方策なのだろう.今回のお金はどの分野に回るかで日本の将来の経済構造がおぼろげながら明らかになるのだろう.

 

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 今、cop26で日本が世界から非難を浴びているものに石炭火力発電がある.地下に埋もれた化石燃料を燃やすことでCO2を増やすことになるからである.大気にあるCO2を吸収できるなら良いがそれができないのが問題である.

 この記事の中に有るアンモニア発電であるが、石炭火力と直接は関係はない.アンモニアは、それ自体としては効率の悪い燃料なため石炭を混ぜて燃やし発電するというものである.日本は、石炭火力にアンモニアを混ぜることで石炭火力のCO2排出量を減らそうとしている.

 しかし、問題なのは、アンモニアを製造する拠点が日本には無く、アンモニアを合成するには、電気を使ったり天然ガスを原料にしたりと複雑な工程が必要なことである.

 

 アンモニアといえばすぐ思いつくのは尿に含まれているということである.人間が毎日排泄しているものに微量に含まれているのでそれを集めて利用すればと考えるのだが、それを精製し純粋なアンモニアとして取り出すには相当なコストが必要になる.尿から取り出さずそのまま燃料として利用できるなら簡単だがそうではない.

 

 またアンモニアの利用で考えられているのが、水素エンジンでの利用である.水素エンジンに使われる水素は不安定である.クリーンエネルギーとして利用されるにしても水素ステーションなどの安全性を考えると普及に壁が存在する.そこで水素をアンモニアとして持ち運ぶという考えがある.アンモニアを作る原料として水素と窒素が必要である.それを分解すればまた水素が得られることになる.そういった利用方法も考えられている.

 

 地球温暖化を和らげるには今すぐCO2の排出を止める必要があるのだが、各国の経済活動としてのエネルギー政策がリンクしているためそう簡単にブレーキは掛けられないのが現状である.更に人間が生きている間にどれほどのCO2を排泄するか判らない.究極の選択は人間が地球上からいなくなることである.その考えに至ることになる前に人間自ら自分達が生活できる環境を守る必要がある.