新型コロナウイルスの分類変更

 曇り、気温は22度.日中は晴れの予報である.

 

 

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 新型コロナウイルス感染症法での分類を変更すべきとする意見がある中、政府はこのままの分類で行くと宣言した.

 今の新型コロナウイルスを2類に指定することは、良い面と悪い面がある.良い面は、流行の把握がしやすい点と感染の広まりを抑制する手立てが持てることである.悪い面は、病気を見る医療機関が指定されてしまうこととと患者の行動が制限されることである.

 

 感染が爆発的に広まっている現在、重症化するのかしないのか不明であり、ある程度の接触を制限しなければならない状況に来ている.基礎疾患がある人や既に重症の病気に掛っている人などが感染すれば救命できない恐れがある.それを防ぐための2類と考えればと思うが、新型コロナウイルスに罹っても大したこともなく治癒してしまう人たちにとって何かと制限されることのストレスは大きいのだろうと思われる.

 

 この辺りの人間の気持ちは、思いやりと自己責任の鬩ぎあいになる.どちらかを立てればどちらかが引かざる負えない.どちらも満足する解決法が無いのが現状である.

 新型コロナウイルスに対して多くの弱者が犠牲になるのは仕方がないという方針で行動したのがヨーロッパ諸国である.何もしないのではなくワクチン接種の機会は儲けるがその他は自分の責任で行動するというのは、日本人以外の考え方にあまりない.日本ではどうしても弱者を見捨てるのは非人間的であるという批難が溢れてくるため、全ての人が安全にという前提で物事を考えなければならないが、欧州人的考えは、100%ではなく国が維持できる割合を設定しその人たちが生き残れる方策が優先され、残りの部分はまた別の方法があれば対策するというドライな考えが基本である.日本では、国の関係者がそんなことを発すれば集中砲火を浴び撤退するしかなくなってしまう.実際はそう批難する人たちも心の中で賛成していても周囲の反応を推し量らって行動するのである.

 

 今回の件も、多くの人が経済を回したいと考えている.できるなら自己責任で対応して欲しいと思っているが、自分が何時弱者の方に分類されるか判らない状況で結局は誰かの意見に同調するしかない状況である.何時までもこの先の未来を考えているわけではない.

 

 もし、このままの皆保険を続けていくのなら2類という分類を外すわけには行かない.別の分類をしても患者も医療機関も救われることは今の状況では考えられないからである.

 少なくとも医療崩壊を防ぐにはこの現状を変えない方が良い.今の時点ではある.本当に新型コロナウイルスがインフルエンザと同じと多くの人が思うようになって初めて分類変更するべきなのだろう.そうなるにはやはりデータが必要で直ぐに判断できるものではないし、変異のスピードが極端すぎる.