人新世とは人類滅亡の時代を現す言葉となるのか?

 曇り、気温は22度.雨の影響かこれから降る雨の前振りか湿度は高い.

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梅雨前線は日本列島に徐々に北上し、明日には北海道にも一部掛って来る.その影響は週末まで及び所により雷雨や豪雨などが起きる可能性がある.しかし、この梅雨前線の北上は太平洋高気圧の勢力が日本列島全体に及んできていることの表れでこの先本格的夏が北海道にもやって来るという証拠である.

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 「人新世」という聞きなれない単語.地質研究における基準のようなものらしい.良く埋蔵物が何々時代と呼んで年代を区別する方法が取られている.その区分は地球規模の変化が地層に反映され明らかに区別されることが重要である.だから地球規模の火山の噴火などがその変化の証になっている.そして近年の地層の中で人類が地球に及ぼした環境の変化により明らかに区別できる地層ができ始めたことを証明できるようになったということである.

 今回のその基準となる地層の証拠としてカナダのクロフォード湖の堆積物が選ばれたようだ.日本にもその候補があり、それが大分別府湾の海底地層だったようだ.

 元に戻るが、人新世という地層は、人類が地球を強く汚染し始めた時代の証拠となる.日本で言えば戦後まもなく始まった高度成長期の中で自動車や工場の排気ガスが大量に発生しそれが地面に積もり始めた時期となる.それは決して褒められる事実ではないのだが、その時代を区別する特徴が現れたということでもある.それはそれで情けない事実とも言える.

 この先、間違いなく地球環境の変化は一度ピークに達する.それが10年後か20年後かはたまた100年後かは今の人類が地球環境を考えてどのように行動するかによって変化するが、一度変化を始めた地球環境は必ず変化の到達点を迎える必要がある.到達点が、人類にとって非常に厳しいものかそれとも穏やかに終わるか判らないが、やかんの水が炎で暖められ徐々に対流が起き始めた時、すぐに火を止めることができればそのまま対流は消えてしまうが、日を止められなければその熱量は水に加えられ続け対流は激しくなる.今の地球はこの状況である.火を弱くしなければ対流は中々収まらないのに多くの人々はそれにブレーキを掛けることを躊躇している.今の生活がこのまま続くなら或いはある程度我慢できる限度までは行動しないつもりでいる.しかし、そのブレーキを掛けるのが遅ければ遅いほど水は沸騰に近付き最後は水が蒸発するまで沸騰続けてしまうわけである.水が沸騰するような状況になれば間違いなく人類は滅亡しているだろうし、人類以外の動植物の多くも滅亡するに違いない.

 未来に生き残った人類が、この時代が始まってから人類は滅亡の一途を辿ったのだと教科書に乗せることになるのだろう.