晴れ、気温はマイナス5度。
北海道は昨日と同じように気圧の谷にあり不安定な状況にある。本州は西から近付く前線を伴う低気圧の影響で雨模様になっているが、北海道はその影響を受けない。
リニア新幹線について「反対しない」と言いながら反対するという行動を取っていた静岡県の川勝知事が、新人への訓示で失言したことを追及された会見で辞意を表明することとなった。今回の発言がどういったものだったのか全文が朝日新聞で公開されている。
それからみなさん優秀ですから、なかなか物をわかってくれない人がいるかもしれない。その時にですね、情理を尽くすということが大切です。理屈ではわかっていても、腹にストンと落ちない場合があります。ですからハート・トゥ・ハートで、その心からこうすると本当に良いというように言って差し上げるとストンと落ちる場合がある。ですから情と理、情理を尽くして、自分が正しいと思う信念を貫くということが大切です。
そしてですね、そのためにはですね、やっぱり勉強しなくちゃいけません。実は静岡県、県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。ですから、それを磨く必要がありますね。で、それは磨き方はいろいろあります。知性を磨くということ。それからですね、やっぱり感性を豊かにしなくちゃいけない、それから体がしっかりしてないといけませんね、ですから文武芸、三道鼎立（ていりつ）と。文武両道というのは良く聞くでしょう。しかしですね、美しい絵を見たり、良い音楽を聴いたり、映画を見たり、演劇を見たりした時にですね、感動する心というものがあると望ましい。
最初、川勝知事はマスコミの切り取りと述べていたので問題の個所の前後を引用してみた。
新入職員を持ち上げるために「あなた達は選ばれた人」と話したのだろうと思う。当然持ち上げるためには誰かを引き合いに出す必要がある。その対象が、野菜を売る人、牛を飼う人、モノを作る人となったわけである。
この文脈からして常日頃から選民意識は高い人なのだろうと思う。そして、こういう人は世間には少なからずいるわけで、話すと鼻持ちならないのだが営利関係から素直にうんうんと頷くわけである。だからこの人のように周りが自分の言うことに素直に従うばかりの者に囲まれて仕事をしてきた人間にとって自分が間違ったことを言ったことを気付きにくく、却ってそういった反応が返ってくることを許容できないわけである。最初の反応が何故そう解釈されるのという風だったのも当然である。
人の上に立ち何かを行うと考える者は、明らかに一般のレベルと考え方が異なることが多い。その特異的なところが他の人に興味を持たれるところがある。何となく周りから押されて出てきた人は恙無く仕事をこなせるかもしれないが、当たり前すぎて住民に飽きられてしまうところがあるのも事実である。この人も4期も知事職を継続しているわけであるので一般人とは違うところがある人なのだと思う。
