トランプ氏

 曇り、桜のピンクの色が灰色の空に浮かんで華やかさというより狂おしさを感じる。それは、これから散る定めを悟り、景色に自分の姿を見せつけようとしているからなのかも。

 気温は8度。


 昨日でゴールデンウイークも終わり、休みボケの体を起こして仕事へ向かう準備をするのは気が重い。休みの後の出勤は、たるんだ体を戦闘モードに置き換える必要があり、その奮い立たせるものが存在しないとまさしく負け戦に赴くような気持である。

引用 産経新聞http://www.sankei.com/photo/daily/news/160505/dly1605050022-n1.html) 

米大統領選で共和党候補の指名獲得を確実にした実業家トランプ氏(69)は4日、大統領に就任すれば、日米安全保障条約に基づき米軍が日本防衛のために支出している国防費の全額負担を日本に要求する考えを表明した。CNNテレビのインタビューに答えた。

 トランプ氏は金額に言及しておらず、日本に要求する負担がどのくらいなのかは不明。

 米軍が駐留する韓国やドイツにも同様に要求する考えを示し、応じなければ駐留米軍を撤収するとの持論も曲げなかった。指名獲得を確実にし、大統領に選ばれる可能性も出てきただけに一層波紋を広げそうだ。

 トランプ氏は「私は日本と非常に良い関係を持っている」と説明。一方で、日本防衛には巨額の費用を投じているとして「自動車産業で経済大国になった日本に補助金を払い続けるようなことはできない」と言明した。(ワシントン共同)


 アメリカでは、共和党の候補がトランプ氏に決まり、既に決まっている民主党クリントン氏との争いとなった。何かと世間を騒がせる人物は、アメリカという大国ならではで、世界をも騒がせるようだ。

 世界の国々からこれ程非難され毛嫌いされる人物は、却って希少価値なのかもしれないと錯覚させるものを持っている。その希少価値という感覚は、クリントン陣営にとって脅威だろう。

 なぜかというと、クリントン氏が可もなく不可もなくの感じがして、一般人にとってあまりにも興味を沸かせないからである。彼女の主張は、余りにも真面目であり、確かにアメリカという国を任せれば何となく今までのアメリカを継続してくれるだろうが、オバマ大統領に代表されるように、強いアメリカを演じてはくれそうもない。

 

 アメリカ人の中に流れていると思われているジョンブル魂は粗方のアメリカ人の中からは失われており、アメリカという国に帰属意識を持つ人間は、特に上流社会にいる人間からは失われている印象がある。一握りの階級にとってアメリカは生活をしているが、収入の多くは世界を相手にしている。その中で、アメリカの仕組みがどうなろうともある意味無関心なのだろう。アメリカを支配している上流階級と呼ばれる一握りの人間の思惑通り、誰が大統領になろうとも変わらないと考えているのだと思う。

 そういった誰が大統領になっても同じなら、国民は、きっと派手なパフォーマンスを行う人物に引き寄せられる。仮にトランプ氏を大統領にしたとしても今のアメリカは変わらないと信じるなら、何の変哲もない優等生のようなクリントン氏に何の魅力を感じるだろうか?

 結果、トランプ氏が大統領になり好き勝手な発言を繰り返すことで、その周囲は、右往左往しなければならない。更に予想もつかない発言が繰り返されれば、アメリカと友好関係を結ぶ国は、それに対応しなければならなくなる。クリントン氏ならば、今までの対応で劇的変化が無いとしたら、日本だってクリントン氏のほうが好ましいと思うだろう。

 しかし、今まで大統領の資質に欠けるような人物を選んできた国である。もしかするともしかするかもしれない。