履修科目不足

高校で必修科目を履修していないことがわかり、最悪の場合卒業延期かと言う話題。

 この行為は、進学校と言われている高校で行われている。それが、大学入学試験の前に、受験に必要の無い科目を勉強しなくてはならないという不満が余計増幅させているようだ。

 高校が、週休2日制になった時点で時間割の制約を受けカリキュラムが組めなくなったと学校側が言い訳しているが、それは屁理屈である。全ての高校生が履修していない状況であれば、その言い訳が通ずるが、カリキュラム通りに授業を組んでいる高校が存在するからである。

 本音を言えば「その授業の駒を他の教科に当てていました。生徒の有名校への進学率を上げるためです。」だろう。

 何故、問題になる前に文部科学省などに申し立てしなかったのだろうか。そして、更に悪いことに、証明書を偽造して誤魔化していた点である。

 教育の現場で堂々と不正を働いてそれが教育と言えるのだろうか。まさしく、信頼を裏切る行為だと思う。

 大学に進学するためにある高校とは何だろう。
 
 高校と言うものは、義務教育を終了した者たちに対して更に高度な教育を行う所ではないのか。もしそれを放棄するのだとしたら、大検予備校に衣替えしてしまうのが本当だろう。

 自分たちの時代から(およそ30年前)既に一部の私立高校は、大学への進学の為の予備校化している雰囲気があった。それが私立であったため見過ごされていたが、それが公立高校にまで影響が及んで今回の事態を生んだのだろう。

 今後、高等教育を収める所は、高校大学と一本化する必要がある。最初の3年間でもし他の分野に進学したければ、他大学に編入すると良いのではないだろうか。
 
 今回の出来事が、大学進学希望者全入の時代と言われている昨今、高等教育を変える端緒になればと思う。