また月曜日がやって来た

家に猫が2匹居るが、その猫ももう8歳くらいになる。人間で言えば初老に入ったところで、もしかしたら自分より年老いたかもしれない。

 毎日、寝てばかり過ごしているのだが、どんな夢を見ているのだろう。

 自分も初老の年代に近づいているのだが、若い頃と比べて1日の感覚というものが変わってきている。それはきっと若い頃の一日は、無限に訪れる一日に思えていたからだろう。
 年老いてみると、またやってくる一日は、ゲームがそろそろエンディングを迎える野ではないかという感覚に近い。それでもまだ、1日は1日で1年は1年である。まだ差し迫ったラストを迎えるような感覚ではない。

 そして猫に戻るのだが、彼らの1日はどのように過ぎているのだろうか?一日中寝たり起きたりし、更に夜も人間と同じように眠る。1日の半分以上は寝て過ごしている。更に狩をするでもない。
 人間が与える餌を食べ、トイレをし、更に窓から外を眺める。網戸の隙間から進入した小さな虫を追いかけ、たまにおもちゃにじゃれる。そして人間が居れば猫なで声を出し擦り寄る。
 1日は、少しずつ違うのだろうが、それでも同じ毎日を過ごしているように見える。

 別に自分が猫になりたいのではない。何故なら猫のペットフードは不味そうである。おいしそうに食べているが。
 そうは言っても彼らと比べて特別な人生を毎日送っているかといえば、送っていないような気もする。何か毎日を惰性で生きているような気もする。

 惰性で一日が過ぎてもやはり月曜日はやってくる。もう昨日の日曜日に戻ることは不可能である。