年末

今日も寒い朝である。雲は空の7割程度占めている。このまま今日も曇りらしい。 そろそろ、周りの空気は年末にかけての掻き入れ時、或いは年末にかけての精算の動きが慌しい。 営業の人も必死である。何とか売り上げを上げようとする気持ちは、どの人も同じであると言いたいところだが、既に売り上げを諦めている営業の方もいる。 その状況は、どの世界も同じである。きっと上司は必死にお尻を叩いて少しでも成績を良くしようと考えているのだろうが、笛吹けど踊らずで、既に自分の商材について諦めを持っている。これでは売れない、営業努力しても無駄、そのデフレスパイラルから抜け出せないといよいよもって営業の足が鈍る。  更に世間は、不景気の影が忍び寄り、その影響から、好調な売り上げを誇っていても、その売り上げを蓄え不景気に備えようとする。当然、不景気風をもろに浴びた企業は、それどころではなく、リストラ、生産中止と矢継ぎ早に対策を取ることになる。 その影響は、徐々に日本人の消費意欲に及ぶのだろう。それでもまだ東京辺りと北海道辺りでは状況は違い、やはり人口の多い東京などは、まだ不景気風の影響を感じさせない部分がある。 それに比べ、北海道は、景気回復が遅れていて、好景気を実感しないまま不景気になった感じすらする。何時好景気が続いたのだろうと言う感じである。 それだものこの不景気が直撃するれば北海道経済は一塊もない。まさしく風前の灯火状態である。 この遠からずの原因が、今までの公共工事依存体質から脱却できなかった事が最大の原因である。 北海道の一大経済である、第一次産業の基本構造の強化を行わないで、経済を公共工事主体の第二次産業にその軸足を置いてきた付けである。 安易なカンフル剤の注射を続けてきて、その注射の量が減ってきたら、体が弱るのは当然のことで、自分の力で体力を回復するのは至難の業である。  もし、北海道経済を回復させるには、既に時を逸している。何をしても何をしなくてもこのまま下り坂に向かう事は間違いない。もし北海道が生き残れるとしたら、一つの転帰は、食糧危機が世界的に起きることくらいだろう。 今の高橋はるみ知事が無能と言うわけではない。その能力には有り余る事態が北海道にはあり、その一つ一つを解決していくには案件が多すぎ更に外野がうるさいと言うだけである。  さて、次の景気回復が来るまで、北海道の市町村のどれほどが、財政再建団体を免れている事だろうか?