会見後

 雨、時折雪の粒が落ちてくるが9割9分雨である。気温は、3度とこの天気では高い。


 小保方さんの会見は、見ていてこの人が大勢の人をだますようなことをする人かと思わせる物だった。しかし、論文に関しては、写真の取り違えプラス意図的な改ざんをしたと述べている。

 これに関して本人は悪意が合ってやったわけでは無いと述べているが、この行為は、まさしく他の人から見れば悪意的と考えざる得ない。それを悪意が無いというのなら、この世代の研究者のモラルが問われることに成る。

 そういえば、ノバルティックのディオバンも意図的にデータを操作して提出し、必要以上に薬の効果を高めようとした事件が有ったが、研究者のやった者勝ち、見つからなければ問題ないという意識が蔓延しているのだとしたらこの世に研究成果は本当に信じられなくなる。

 ただ、そういった不当表示などは、日本だけでは無く多くの国で行われている事でもある。アメリカなどでも試験データを意図的に改ざんし、製品を優秀に見せようとして摘発されるという事は本などになっている。

 研究者にとって、その発表が自分の人生を左右するのであれば、多少のデータ処理の中で結果が良く出るように細工したいという誘惑に駆られるものである。多くのデータの中の、このデータを外せばよい結論が出ると言った場合、データ処理的に外れ値という概念からそのデータを取り除くことは有りうることである。その外したデータの中に何かの本質が隠れているかもしれないが、統計学処理の中でそういうデータは取り除かれるか、検定結果に影響を及ぼさない場合がある。

 この場合、本当に調べなければならないのは、論文の不備では無く、本当にSTAP細胞が存在するのか否かである。論文の不備を取り上げそれを撤回することに重点が置かれ過ぎだと思う。

 このことに対して、余りにも理研の対応はお粗末で、自分たちが組織を上げて祭り上げ、いざ不都合な事実を見つけるとトカゲのしっぽ切りに走る姿は、余りにも見苦しい。

 研究者一人に責任を押し付けて幕引きを図ろうとするなら、理研そのものの存在意義が薄れてしまう可能性があることを承知しているのだろうか、ぜひ、マスコミには、理研のそういった逃げの姿勢を追及すべきだし、もし、STAP細胞が存在するというのなら、小保方さんにその実験の場を提供してあげるべきだろう。