ゲーム

 晴れ、気温はマイナス1度。

 この日記は、何時もこの時間頃に書いているが、またマイナスの気温を書き込む日がやってきた。今週末も気温が下がり雪になるところも出るようなので、本格的な冬がもう少しでやってくる。

 経験と勘というものは、仕事の役に立つものである。それがあって初めてスムーズに仕事がはかどることになる。それは、知識だけではクリアできないものである。

 例えば、ゲームなどが良い例だろう。初めて行うゲームは、ルールを初めて知ったばかりだとその行為がいけないことだと頭に覚え込むまでに何度も失敗する。ロールプレイングゲームなどでは何度もリプレイを繰り返すことになる。

 そうして頭と体の制御が慣れて初めてゲームが途中まで進めることができる。やはりゲーム作者も最初から難しくしてそれから先に進めないとゲームを捨てられるのは嫌なので、ある程度難易度を下げてゲームを進行させる。それは定石である。

 ゲームを進めながら徐々に難易度を高くすることで挑戦意欲を盛り立ててゲーム中毒者を作ろうとする。その絶妙のバランスが制作者には求められる。

 最近では、スマホアプリなどのゲームがそういった作りになっているが、無料ゲームになるとそこの作りが異なってくる。無料でーむは、ゲームをしてもらうだけではなくやはり課金というもう一つの儲け手段を如何に使ってもらうかが必要になる。

 PSなどのゲームはゲームを購入した時点で次に求められるのは、今後作られるかもしれない次回作を購入してもらうための秘策が必要になるが、課金ゲームは、次回作は基本的にない。ネットにつながればいつでもアップデートしてもらえる環境になっているため同じゲームで飽きさせないようにしながら如何に課金してもらうかが勝負になるのである。

 課金をしてもらえる方法は色々あるだろう。ゲーム内のゲームで課金させる。あるいはレアアイテムを購入させる。ゲーム攻略が難しい場面でアイテムを使えば簡単にクリアできるようにし、その先にマル秘の画像が得られますなどというトラップを仕掛けておくのも手であり、そこにアイドルからの個人メッセージが届く、称号がもらえるなどの優越感を与える仕掛けを盛り込んでおくのである。最終的にはクリアすれば何らかのご褒美がもらえる仕掛けをして、それが手に入る一歩手前あるいは2歩手前まで行かせるようにすることである。

 何人かはクリアしてもそれは宣伝になり口コミにもなる。そうしてそれにつられて最後までクリアしようとする人間が増えれば代替ゲームは成功である。次なる同様のゲームを作れば良い。その時に新しいゲームは、古いゲームが終わってしまったわけではないので、それと被らないように作るほうが良いし、ある程度人気が出るかも知れないゲームを数本作りながら同時に進行させていく用意が必要である。

 人間の脳は、繰り返される刺激に必ず反応する。その刺激が心地よいと感じるものと深いと感じるものがあり、その感じ方は人によって微妙に変化する。

 強烈な音楽の音が心地よく感じる人と、その場から逃げ出したいと思う人も存在するし、はじめは不快でも徐々に頭が慣れてそれが不快でなくなる場合も存在する。

 その刺激を受け入れる人間を多く作り出すかで、商売は決まるといってよい。刺激は、ゲームや、音楽に限らず食べ物もその範囲に含まれる。刺激的なカレーや脂ぎったラーメンなどもやはりその刺激を受け入れるためには自分の体に影響を与えると知っていても受け入れることができる。

 そこにあるのは、人間がいかに刺激を求めているかということである。刺激が無ければ廃人になってしまうのかもしれない。そういった生き物の個性がここまで文明を発展させてきたのだろう。そうでなければ繁殖力の強いゴキブリが世界を支配していても良かったはずである。

 もし、人間社会で何かをヒットさせようとするなら、周りに刺激を与えるようなものでなくてはいけない。その刺激も強ければ強いほど良いというわけではなく、感じるか感じないかの刺激でも問題ない。それが心地よいと感じる人がある程度のボリュームにできればよいだけである。

 我々の世界が滅びるまではその手法は使えるだろう。