2重国籍問題

 晴れ、気温22度。直射日光が露出した肌を突き刺す。こうなると太陽の光も凶器になる。

引用 毎日新聞https://mainichi.jp/articles/20170713/k00/00m/010/063000c) 

民進党蓮舫代表が日本と台湾の「二重国籍」問題で戸籍謄本を公開する意向を示したことに、党内から「外国人や日本国籍の取得をした人への差別を助長しかねない」と危惧の声が上がっている。

引用 産経新聞http://www.sankei.com/politics/news/170712/plt1707120030-n1.html

民進党山井和則国対委員長は12日、蓮舫代表が台湾籍と日本国籍の「二重国籍」問題で自身の戸籍を公表する意向を示したことに関し、「賛否両論あろうかと思うが、さまざまな議論、熟慮を経て判断されたことだから、それを尊重したい」と述べた。国会内で記者団に答えた。

 同じ情報でも切り口が違えば180度違った形になる。これがマスコミの良いところでもあり悪いところでもある。良い点は、同じ問題でも様々な意見があることがわかる点である。悪い点は、幾らでも報道側の意思で曲解できるということである。

 今回蓮舫氏が戸籍を公開することになった理由は、公職選挙法にある立候補の資格として選挙権を持つものという決まりがある。そのため被選挙権を有しているということが前提なため日本国籍は有する必要がある。

 今回蓮舫氏は日本国籍を有しているのは確実なため特に戸籍を明らかにする必要は無い。

 もし、これが引っ掛かるとしたら今までの発言の矛盾点なのだろう。一部の報道で伝えられている通り、蓮舫氏は台湾籍の父と日本人の母との間に生まれている。出生当時は台湾籍だったかもしれないが、その後日本の戸籍を取得した時期が発言と異なるのではないかというところだろう。

 今回の公表問題は、その過程での蓮舫氏の発言の中に嘘が無かったかということを証明する一つの方法として取り上げられたものと認識するのだが如何だろう。

 蓮舫氏の戸籍公表についてあるマスコミは、人種差別だという方向の発言を盛んにし始めた。国会議員になるのに2重国籍のものがなるのはふさわしくないという意見を持つ人がいるためどうしても人種差別問題が関わってくるのはいたしかないところがある。


 『しかし、本人が公表する理由は、自分が国会議員あるいは党首の立場の発言で嘘を言っていないということを証明することである。』


 今、盛んに追及する加計問題についても国会議員なのだから嘘をつくことが当たり前だとしたら、今回の話も通常の国会議員の仕事の内で起こったということになる。

 ただし、今回は追及の前提として国会議員は嘘をついてはいけないというところから質問が始まっている。それは、「安倍首相のお友達だから便宜を図ったのでしょ」という問いに対して、「私は友達だからという理由で便宜を図っていない」と答えたことに対して、嘘をついてはいけない、嘘を付いたら辞職すべきだと迫っているからである。

 というのも、国会議員、首相たるもの質問に対して嘘の答弁をしてはならないという前提に立ち攻撃しているのだから、少なくとも攻撃する側は嘘を付かないという前提が欲しいのである。


 という訳で蓮舫氏が嘘つきではないことを証明する一つの証拠として戸籍の公開が必要なのである。それは、今まで安倍首相を嘘つき呼ばわりしてきたことに対し、自分が誠実に質問してきた正義の使者であることを国民に納得させる必要があるからである。

 しかし、何やら本人以外の外野が騒ぎ立て、本人の行動を止めようとしている。これは、蓮舫氏の援護には当然ならない。外野の意見を取り入れ公表を辞めるなら自ら公表するといったこと自体が嘘つきの行動になるからである。

 国会議員は嘘つきの始まりである。嘘を付きながら仕事をしているといって良い。それは国民の鏡のような存在のである。幾ら上辺だけの清廉潔白を望んだとしても誰も幸せにならない現実がある。マスコミ側だって本当に国会議員が嘘を付かない存在になったとしたら政治に関するニュースは無くなってしまうかもしれないのだから本音はこのままで良いと思っているのだろう。