変容する中国

 晴れ、気温はマイナス5度.これから徐々に寒い暖かいを繰り返しようやく春を迎えることになるのだろう.

 

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 バイデン氏がアメリカ大統領に就任して早速中国はアメリカの行動を伺うようになっている.アメリカが何もしなければ徐々にその台湾進攻への道筋をつけるまでエスカレートするつもりなのは間違いない.

 台湾は中国の領土と考える共産党政権にとって台湾の現政権は不法侵入者という扱いだろうし、それに味方するアメリカは排除すべき存在である.今はまだ武力的に均衡しているため自重しているが、一端有利に立てば堂々と台湾に攻め込むのは間違いない.そのために今のところアメリカに対して挑発する行動は止めないだろう.

 

 中国は、巨大な国だけあってその意思は見えにくい.その姿勢は、両手で握手していても足では蹴りを入れるようなものである.巨大故にその意思決定の過程で穏健派と武闘派がせめぎ合い、結局何をしたいのか他の国からは見えにくい.頭が複数ある怪物を相手にしているようなものである.

 アメリカは、巨大であるが民主主義という鎧をまとっているため、手足がばらばらに行動することに抑制が掛っている.足で蹴りを入れたいのだが、鎧の重さで動かさないだけで、その重しが取れたときの反動は凄まじいと想像する.

 

 その対立の中で翻弄されるのが周辺国で、特に近い日本はその火の粉を被る存在である.今は明確にアメリカ依存で動いているが、近いだけあって中国の影響を受ける国民が少なからず存在する.その多くは日中友好の中で平和的に両国関係を築こうと考えているのだろうが、相手の中国は先に書いたように何時でも姿を変える.最初は日中友好でもそれで近付いた後弱みを握られいつの間にか操り人形のような行動をとる.

 中国にとって日本人は操りやすい人種であると考えているのだろう.実際、日中友好を足掛かりに親中の人間は多く存在する.自民党の政治家、野党の政治家など露骨に中国寄りの姿勢を示すのは、既にプライドを捨て去ってしまったのだろう.

 

 中国が日本にとって都合の良い存在でいてくれたなら中国の肩を持つのも良いだろう.しかし、今の中国は以前の中国とは違う.急速に力を付けた彼の国は、既に日本を与しやすい国と見ている.

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 その中国の姿勢の変化の表れは、国内から民主化を進めるような行動を取りそうな人物をあからさまに排除しようとしているところだろう.今までは、世界経済の一翼を担うことを目標に国内、個人を含めた経済人をある意味自由に行動させていた.しかし、自分達の行手に障害物となりそうなものを排除しようと企てている.

 その流れは、香港の民主化運動を力づくで抑圧しようと考えたときから始まった.その変化は、これから色々なものに現れるだろうし、その流れは、習近平でさえコントロールできなく可能性がある.中国は、一党独裁の国で有って、独裁者として一人の人物が舵を取ることは極めて困難な国になってきている.この先、どう変化するかは、全くもって理解不能になっていくだろう.