対立軸は変化するのか?

 曇り、気温は18度.昨日は一日中雨だった.その湿気が今でも空気中に残る.そして、何時までも降り止まない雨は嫌いであることが今更の事判った.

 

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 今まで中国は、世界に対して表立って力を誇示することは無かった.しかし、勝手の日本がそうだったように世界で目立つ存在になり昔世界を支配していた過去を持つ国々はその地位から引き摺り下ろそうとする.表向きは自由主義の将来のためと宣うが本心はそうではない.自分達の領域を犯そうとする者はその主義が何であれ排除しようとする.今回の標的が中国とロシアになり、明らかな対立構造を作ろうとしている.

 

 それに対して中国も自分達の野望を隠そうとしなくなっている.何時でも戦える準備を怠りなく、そして今の自由主義を唱える国からはじき出されている国を味方につけ立ち回ろうとしている.そして、その中国より先に歯向かおうとしたロシアは、自分達の国がどうなろうとも考えずに行動に移してしまっている.ロシアはこの先の未来は未定である.

 

 日本は、自由主義国家の一人として立ち振る舞おうとしている.既に国内には中国の力が浸透し始めているが、中国の権力者も日本を共産主義国家にはしたくないようだ.香港が中国の共産主義に取り込まれてしまった今、その自由主義経済のおこぼれに預かる出島にした方が都合が良いと考えてのだろう.中国は表向きは自由主義国家として日本は振る舞ってもらい中国の権力者の都合の良い場所にしておきたいのだろう.そういう意味で圧力を掛けながら日本に直接的に攻撃はしてこないだろう.

 

 台湾は、予想するに現状のまま進むだろう.中国が本当に台湾を属国化する時は、台湾の力が衰退し始めた頃だろう.それまでは今のままこちらも圧力を掛け続けるだろう.それは表向き中国共産党の力を見せつける標的に対して何時でも行動を起こせると国民に信じてもらうためである.ここで引くことは無い.日本に対してもその点では同じである.

 

 日本は、アメリカと欧州から遠く離れた地にある.それは人類が誕生しても尚地理的距離は変わらない.お互いに肌の色が違い骨格も違う生き物として成長して来た過去がある.その考えの根本にある思想は相いれない関係にある.そういう意味で中国はある意味大陸と地続きにあり長年の征服の繰り返しからハイブリッドな存在になっているのかもしれない.しかし、その中で自国のアイデンティティを探り出すとしたら4千年の歴史を持ち出し、色々な国が戦争を繰り返し今の自分達の先祖はその戦いの中から歴史を作ってきたと主張するしかない.日本のように天照大御神から国家が続くと主張している国は世界でも少ないだろう.その大きな理由が島国で長い間日本まで占領しようとする国強国が無かったからに他ならない.そういう意味で元寇で神風が吹き日本上陸の前に戦いが終わったのは幸運だった.

 

 日本国内で戦国時代を繰り返した後、外国からの圧力を受け曲がりなりにも近代政府が生まれ、日清戦争日露戦争、第2次世界大戦と続け様に外国の軍隊と戦争を行ったことで日本は世界にその存在を知らしめたといって良い.そういう意味でまだまだ古参という部類に入っているか居ないかの存在である.

 

 今後、日本だけでは中ロに対抗するのは難しい.アメリカに付くのか中ロにつくのかこの先の未来を予想するのは困難である.西側諸国にしても何時までも一枚板で有るはずもない.EUからイギリスが脱退したように盤石に見えてそうではない.EUという緩やかな共同体がこの先も存在するかも不透明である.今の時代を生きている若者がこの先の時代を経験するだろうが、今の半数以上はこの先の未来を知らずに消えていく.果たして半世紀後の世界の勢力図はどのようになっているのだろうか?