人災を天災というなかれ

 曇り、気温は17度.中々日が差さない.差したとしても直ぐに雲に隠れてしまう.

 

 静岡県熱海市で起きた土砂崩れの件、相当な被害をもたらした原因は、盛り土が原因であったと証明されてきている.

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 県は、当時の不動産業者に指導を行っていたというが、その指導を無視されたという論調のようだ.無視したことで許されていいのならそこに規制力がない.

 当初林を伐採する範囲は1haを超えない範囲だったが、それを超えて居たため指導を行ったという.その後、盛土の量が高さ15m以内を超えて居たことに対しても指導を行ったと言うが、その現状が回復されることは無かった.行政の力の無さは異常である.もしかするとこの辺りで何か癒着的な構造があったのかもしれない.

 そしてその後、この土地は別な不動産会社に転売され今回の事故が起きた.本来なら原状回復或いは、雪崩落ちないような施策をするべきところだが、現在の所有者にそういった改善命令が出されていたような報道は無い.

 既に所有者が変わったこともあり行政もその後のフォローをしてこなかったようだ.そして、今回の事故が起きた.これは、天災では無くて間違いなく人災である.

 それも未必の故意であるが、実際は違法な量の盛土をすればその麓にある住居に被害が及ぶことは簡単に想像が付く事案である.それを無視して盛土を行った業者は当然責められるべきで解散したとはいえ当時の関係者は、訴えられるべきことである.そうでなければ本当にやり得になってしまうからである.今後、日本各地でこういったことが少しでも減るような抑止力の意味でも必要である.

 更に今回の件で、指導を行ったのにも関わらずその後放置していた市や県の担当者も責任があるだろう.放置することで災害が起きたのだからその責任は追及されるべきである.

 

 こういった、不法行為は身近にも多くある.例えば道路わきの不法投棄、あるいは、たばこのポイ捨てコンビニ袋のごみ捨ては日常目にするものである.そういったものを許すことで社会生活は脅かされていくものである.

 そういった違法行為を監視カメラなどで撮影して顔にモザイクを入れずにネットに上げると言った方法を取らないとそういった違法行為を行う者は減っていかないのだろう.そういった社会は、今の中国のような監視社会を作ることになる.そういったことをしないためにもモラル向上を訴えたいが、出来ないのだろうなと思う.