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 曇り、気温は6度。

 今週末は冷え込みそうだという予報。これも北海道ならではで、ところにより雪という予報も桜の開花が宣言されても起きることである。

 引用 ITpro(http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/042701250/?bpnet

Appleが現地時間2016年4月26日に発表した2016会計年度第2四半期(2016年1~3月)の決算は、主力製品であるiPhoneの販売が減少し、減収減益となった。日本を除くすべての主要地域で売上高が減少した。

 第2四半期の売上高は505億5700万ドルで前年同期を13%下回った。米メディアの報道(New York Timesなど)によると、四半期売上高の減少は13年ぶりという。

 これは、APPLEの終わりの始まりなのか?そう思わせる記事ではある。多くの人はAPPLEが辿ってきた神話のような歴史にも陰りは来ると感じていたはずである。

 その時に企業ならどうするか?

 多くの企業は、他の収益源を探し、新しい生存策を見つけることに懸命になる。しかし、多くのものは既に競争相手が存在し、コンピューターの世界で成功したような体験を生かせるか懐疑的である。

 今、巷でうわさされている事業は、電気自動車であるが、今の本体を支えるほどの収益源になるか不透明である。ロボットやAIなども研究開発しているが、独り勝ちになるような時期が来るには相当な投資が必要である。

 その間の収益源は、iPhoneなどのスマートホン事業が主体になるのだろうが、既に機能的な優位性は、ライバル企業に対してなく、古くからの顧客や愛好者が買い替えている状況で新規のユーザーが今後爆発的に増えるとは思えない。

 ジョブスが立ち上げ、一次低迷した時期を経た後、マックでPC市場を席巻したような歴史が繰り返されるとしたら、数年は収益減少の時期が到来するとみてよいだろう。

 

 これまで、出てきた有名な企業は、一度トップになった後、その地位を確保するのに懸命になり守りに入ろうとする。それほど、有名になった理由は、その製品が出始めであり、多くのライバル企業を押しのけてトップに躍り出る勢いがあり、その勢いのまま新製品を出すことで消費者の興味を引かせ購買意欲を高めた。

 しかし、その勢いや商品の新鮮さがやがてブランドに変わり、変わったとたん高級路線に突き進む。確かに、ブランド商品を身に着けるのは、ステータスにはなるが、新鮮味は薄れ革新的技術が搭載されていようとも敬遠されてしまうことになる。

 また、守りに入ることで、商品に失敗が許される環境ではなくなり、保守的になる傾向がどの企業にも存在する。

 日本でもユニクロがその典型的な例といえる。ユニクロブランドが低価格で良品というイメージで売り上げを上げてきたのだが、ユニクロがブランド化することで、安物が高級品に振りをしているように見られてしまった。ユニクロという商品は、高級ブランドになるには、今までの歴史から見て困難だろう。

 更に悪いことに、ユニクロ製品を高く売るために、GUというブランドを立ち上げた。その売り方は、昔のユニクロが登場したままのものである。商品に差別化したいという表れだろうが、良いものを低価格でという路線が良いものを高価格となると、今まで高級品として存在していたブランドとの新たな争いになってしまい、その中途半端さが今後の販売戦略のもろさといえる。


 多くの、消えていった企業、日本でもサンヨーが消え、シャープも台湾企業の傘下に吸収された。更に東芝白物家電から撤退し、家電業界では、昔から存在する企業はナショナル、日立が生き残るのみである。



 多くのブランドが年を経るほどに使い古され、飽きられてしまう。本当に生き残るブランドは、ブランドを大事にするため少量生産になり、大量に販売するには多くの国で売り場を確保するしかないが、大量に売れば売るほど希少価値が薄れブランド価値は失われてくる。

 工業製品を大量に売るには、やはり技術力と商品の壊れにくさなのだが、壊れないことが商品の回転を低下させてしまうというジレンマに落ちいてしまう。

 そのため、プリンターなどはわざと消耗しやすい部品を採用し、必ず2,3年以内に使用量が多いものは壊れるという大胆な方法をとっている。あれほど商品の良さをうたってきたメイドインジャパンが壊れることを前提に商品を作り、更に修理する場合は、新品を購入するときと同じくらいの費用が掛かるという仕組みを作った。

 しかし、そのビジネスモデルは、壊れることを前提にした場合、ライバル企業との差がほとんど出ないということに通じる。いつかはそのビジネスモデルも崩壊するだろう。

 まさしく、終わりの始まりを繰り返しながら商品は流通している。