J1リーグ第27節 vs鳥栖 5-3

 大和ハウスプレミストドームで開催された北海道コンサドーレ札幌のホームゲーム、対戦相手に鳥栖を迎えて行われた。この試合の前に当選で当たった特権を利用し選手ロッカーなどを見学できたのは幸運だった。

 

 コンサドーレの先発は、

 GK 菅野

 DF 高尾 岡村 パク

 MF 近藤 馬場 大崎 青木

 MF 駒井 スパチョーク

 FW 鈴木

 この試合先発予定だった浅野選手が試合前のアップでケガをして急遽スパチョーク選手に交代した。そのためベンチにはスタンドから白井選手が呼び込まれ入ったという形になった。

 スパチョーク選手はW杯予選中に肉離れをして2か月ほど療養していたため久しぶりの出場となったわけで、当初後半の短い時間に入る予定だったらしい。浅野選手もケガはそれほど重症ではなさそうだが以前のケガのぶり返しのような気がする。しかし、これも不幸中の幸いで試合中にケガしなくてよかったというところだろう。相手の鳥栖は前半に点取り屋の外国人選手がケガで途中交代し試合プランが変わってしまったのでお気の毒というしかない。

 結局、こちらのスパチョーク選手は前半の早い時間帯に得点とアシストというこれ以上ない活躍だったのでコンサドーレ的には結果オーライといった感じである。

 その1点目は、スパチョーク選手が蹴ったシュートが相手選手のお尻付近に当たりコースが変わりゴールに入った少し幸運な得点だった。

 2点目は、スパチョーク選手が上げたセンタリングに良いところに入り込んだ駒井選手が頭で決めたもの。

 3点目は、これも駒井選手がゴール前のボール争いからこぼれたボールを蹴り込んだものであった。

 前半の開始16分で3点も入れられたのは運も味方に付いた形でラッキーというしかない。相手の鳥栖が前半でFWを交代するというアクシデントと比べれば比較にならないほどで見ている方はこのままでは終わらないと何度も心に思っただろうか。

 コンサドーレの守備も決して満足のいくものではなくゴール近くで敵にパスを出すなど見ていて歯がゆいところがあったのも事実である。その危ない場面を全員の守備で零点に抑えたは本当に素晴らしかった。

 

 後半もコンサドーレが圧倒するかと思えば決してそんなことにはならなかった。その発端はマンマークする選手間のわずかなずれを突かれ左サイドに侵入され速いパスを送り込まれると近藤選手のマークが後手になりシュートを決められるというものであった。そして、これが悪い癖なのであるが、失点後の気持ちが散漫になったところを止められずにまたもや鳥栖のパスがつながりシュートを決められる。

 

 これで後半早々3-2となり徐々に会場内は暗い気持ちが増すようになる。そしてそれを振り切ったのは、青木選手の後でオウンゴールと分かった4点目である。これでさすがの鳥栖も意気消沈するかと思ったらすかさず反撃され、これまたコンサドーレの選手を縫うようにパスがつながり3点目を入れられてしまう。

 

 この時の会場の雰囲気は、今季のあの試合のように同点、逆転のシーンを思い浮かべ浮足立つ感じになったと思う。

 

 この試合の後半、ミシャは、次々と攻撃の選手を送り込む守備的な交代とするなら宮澤選手が入ったくらいで(中村選手が交代で入ったが決して守備要員ではない)あとは、サンチェス選手、バカヨコ選手、白井選手と攻撃こそが最大の防御と思っているミシャ監督が行ったものである。守備に重心を置いてもかえって点数を入れられやすい今のコンサドーレにとって最善の手だった。あれでもし1点差を守ろうとする交代なら追いつかれ逆転されたに違いない。それほど後半の入りは酷かった。

 

 1点差のまま守備に入るかと思いきやFWを投入したミシャの作戦が嵌り右サイドを突破した近藤選手がペナルティエリアに入ったところで相手選手に倒されPK獲得。これを志願したバカヨコ選手が相手キーパーに読まれながらもゴール左に決めて2点差とする。その後、相手の可算な攻撃を交わし逃げ切りに成功。

 これで最下位は変わらないが一つ上の鳥栖との勝ち点差は5となった。降格圏争いをしている中で他のチームのことよりも自分たちが勝つしか生き残りの方法はない。それを応援する側も認識しながら応援するしかない。