決断

 薄曇り、気温は20度くらい。風が吹けば涼しいというよりもひんやりとする。秋が近い。

 物事を決断するのは、本当に難しい。良かれと思っても結果は芳しくなかったりすることは往々にして起きる。その時の対応が更に難しくさせる。

 将棋や碁のように次の一手、二手ぐらいは読めるようになったとしても、三手目は既に不確定要素に満ちていて予想不可能になる。将棋や碁は盤面に限りがあり、盤面を超える範囲は視野に納めなくても良いが、現実世界はそうでは無い。係る人が増えれば増えるほど色々な要素が満ちてくる。

 丁度相手と対戦している時に、部屋が燃え出したり竜巻で駒や碁石が吹き飛ばされるようなものだ、いくら先を読んでもそういった自分の力では制御できないような不可抗力が存在する。

 結局、我々が決断して安心できるのは数歩先のことであって、もうそこから先は見えているようで見えていないのが現実である。しかし、我々が生きて行くのにも何らかの決断を絶えずしなくてはならず、もし不都合が起きれば対処する覚悟が必要だし、成功していても常に次の手を考えていなければならない。