藤井八冠棋王位防衛

 曇り。気温は1度。朝でプラス気温は今年が初めてである。

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 北海道上空を低気圧が通過し、今後東の海上で勢力を増していく。その影響で強い風が吹き込む。ところにより吹雪くだろう。

 

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 昨日は、棋王戦第5局があり、藤井棋王が勝ちタイトルを防衛した。勝負は、伊藤7段が優勢と思われた序盤から中盤へ入ったところでいつの間にか藤井棋王が優勢な状況になりそのまま優位を拡大し勝利するという展開になった。一手一手を見れば挑戦者に悪いという手はなかったのだが、そのやや悪いという手の綻びが拡大した感じである。挑戦者にとって狐に包まれた感じだろう。同日放映されたNHK杯は、事前に噂になった通り藤井八冠が負けており、同日同じ時間帯に敗者と勝者を見せられた格好だった。

 これで今年度のすべての対局を藤井八冠を終え最高勝率の更新はならなかったが8割5分という勝率で終えた。早指し戦では負けることはあるが、持ち時間の長い将棋なら簡単に負けることは無いことを証明して見せた。他の棋士にとって高い壁となった感じである。これを超える棋士が出るには、藤井八冠が衰えるかこれから登場する棋士の中からそれ以上の才能が表れるかであろう。しかし、指し手がAIと同様に最前手を打つ棋士2人が戦う場合、一つの悪手が勝敗を決めることになるような気がする。

 そして気になるのが今後の将棋の行方である。藤井八冠の登場で衰退していた将棋界にブームが起き世間が注目するようになり盛り返したように見えるが、その盛り返しも藤井八冠が今後もタイトルを独占するようになれば、何時かそれを見ることに興味を無くす可能性も出てくる。ある意味今の人気は藤井八冠に依存しているといって良い。それが失われれば元の木阿弥である。

 囲碁を含めて将棋もゲームの一つで棋士は今のeスポーツのゲーマーと同じである。形は違えども職業としては花形というわけではない。そのゲーム界に今後、続々と若い人が流入することを考えることはできない。今後、どのように競技人口を増やし新しい流れを作るには、今の伝統的な棋戦の他に何か新しいゲームの見せ方を工夫していくしかないだろう。この先に見える未来は決して明るくはない。

 

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 これは日本だけのことでは無いと思う。どこの国も多かれ少なかれそのような状態に陥っていると思われる。その大きな原因はAIが発達してきたことだろう。人間が新しい発明をしなくともこの先の未来はAIが新しいものを考えてくれると予想されるからである。人類はこの先自らが考えて何かを作るということはなくなる。今はその過程であることを人類は知り始めている。

 その未来に向けてAIを使いこなすのか使われるのかを人が選択する時代がやってくる。その競争の中で落ちこぼれた人たちは、AIの命令通りに生きていくしかない時代である。それを拒むものはひっそりと自給自足しながら生活するのである。

 確かに今の日本は無気力に見えるかもしれないが、AIの時代が本当に来たならそれに従順に従い、それを利用して繁栄する社会を世界のどこよりも早く作り上げることができると思われる。