インターステラ―

 曇り、気温はマイナス11度。

 先週の土曜日に映画を見に行った。テレビのCMなどで興味を引かれたからである。土曜日の夕方でレイトショーの前という事で観客は10人以下と少なくスクリーン前の中断の席で見ることができた。自分の見る映画は、観客がほとんどいない場合が多く、今回も多分に漏れずの結果だったといえる。

 この映画を見るにあたって事前にネットで評価を確認して置いたのは言うまでもない。見てガッカリ感が強いのはぐったりするからである。更にこの映画は、上映時間が160分くらいと3時間近く見続けなければいけないのだから面白くなくてはならない。結果、その時間退屈せずに見ていられたのだから合格である。




 以下、少しネタバレに成るかもしれないので、この映画を見に行こうと思っている人は注意してください。




 この映画の肝は、何といっても5次元空間がストーリーを構成していると言って良い。3次元空間は立方体の視覚空間であり、4次元はそこに時間を加味したものである。4次元と言えば、4次元ポケットを思い出すのはお約束だろう。更にそこに1次元追加された5次元世界はどういった世界なのかというお話である。

 映画を見に行く前に5次元世界を頭の中で想像するとよい。その答えは映画の中に出てくる。種明かしはここにある図を見てもらうとわかるだろう。

 少し想像の域を超えた部分も存在するし、食糧危機を迎えた地球の表現がトウモロコシ畑と西部劇に出てきそうな砂嵐が舞う寂れた街並みであり、主人公が訪れるNASAの基地の描写がしょぼくれており、あれで宇宙を旅するロケットなどを開発できるのかという疑問もわく。その辺りは割り切ることが大切だし、そこに時間を割きたくなかったのだろうと思うが、近未来の情景としては宇宙空間の描写が凝っている分差を感じる。

 CMで流される親子の絆の描写だが、映画評などを読むとそこは大事じゃないという文を見るが、映画にあるもう一つの訴えたいことは、愛は5次元空間そのものだということである。それは、時間や空間の概念を超えて通じるものだということである。それに関してもSFに必要かという意見もあると思うが、この映画でそれを外してしまっては成り立たないのも事実である。

 最後に主人公が、ブラックホールへ突入する際に分かれた女性飛行士と再会するために宇宙船に乗り旅経つのだが、少し心配なのは、女性飛行士があの星で大人しく冬眠装置の中に入り誰かが迎えに来るのを待っているだろうかが気にかかる。

 もう一つの惑星にたどり着いた先遣隊の物理学者がその惑星に絶望し冬眠装置に入り誰かが助けに来るのを待っていたという伏線があるのできっと待っているのだと思うのだが、残念ながら映画で結末を確認することが出来なかった。

 最後にポルタ―ガイスト現象と呼ばれるものは幽霊の仕業では無く、5次元空間にいる何者かが起こしている現象らしい。