インフルエンザ

 曇り、気温はマイナス16度。

 外気温が低いと吸い込んだ空気が肺を凍らせ息苦しくなる。冷え込んだ日は、口を覆う何かが必要である。

 そろそろ北海道もインフルエンザが猛威を振るいそうだ。その理由は、これから雪まつりの季節が始まるからである。本州あるいは海外の観光客が札幌目掛けて押し寄せてくる。その中の何人かはインフルエンザウィルスを運んでくるだろうから北海道各地にばらまかれることになる。

 それ以外にもあるのはあり、実際12月頃に一度流行った時期があったが、それ程大きな流行にはならなかった。最近のインフルエンザは、観光が目玉の北海道においては、長期の流行が珍しくない。

 また、インフルエンザが流行する場合、ある程度型が同じになる。今年はB型が主流らしいがA型もちらほら、更にAB両方感染するという人もいるらしいので相当である。

 昔、インフルエンザワクチンの効果についてこの日記に書いた記憶がある。そこで書いたのが本当にインフルエンザワクチンは有効なのかであった。ワクチン接種が有効なのは、ある程度免疫反応でウィルスに抵抗性のある人が増えることで感染の経路を減らすことができることだと思う。

 ワクチン接種を行えば、全ての人に免疫が付くとは限らない。100%有効だと良いのだが、何割かは免疫が付かない。そのためインフルエンザの流行は毎年繰り返される。しかし、有効な人が確実に数割あるためにワクチン接種を行う訳である。

 だから、ワクチンで免疫を獲得できた人は幸せである。ある程度インフルエンザウイルスに暴露しても感染しないからである。しかし、ワクチン接種が有効ではない人にとって、インフルエンザに罹患する確率は高いので、そういった人を感染源として流行が起こるのも致し方ない。そういう人にとってワクチン接種が無駄というのもうなずける話である。

 ワクチン接種は、国民全員が必ず受けるものではない。しない人も大勢いる。2014・15シーズンのワクチン接種率は国立感染症研究所の調査では51%だから、国民の半数しか受けていないことになる。更にワクチン接種が有効な人が8割だと仮定したばあい、国民の4割程度がインフルエンザの免疫を獲得していることになる。更に、ワクチン株は、その年の流行を予想して作られるため当たり外れもあるわけで、もしかすると流行した型に当てはまらない可能性もある。

 国民の4割が、インフルエンザに対して免疫があると仮定すると、後の6割は、インフルエンザウイルスに暴露されれば感染する危険性が高いのだから、国内でインフルエンザが流行するのは致し方ないことである。

 さて今後、インフルエンザワクチンの接種率を向上させる手立てがあるかということになる。現在ワクチン接種は自費である。健康保険が効かないため全額自己負担である。そこが国民の接種に対する意欲を減少させている。できるならワクチン接種を無料化したいところだが、その費用は馬鹿にならない。

 しかも鳥インフルエンザの流行は何時かは起こるであろうから、この辺りの防疫についての心構えがそろそろ必要である。