J1リーグ第24節 vs FC東京 3-2

 曇り、時折霧雨が混じる、気温は16度.

 暑い暑いと言っていて頃が懐かしい.人間は勝手である.

 

 土曜日、ドームにFC東京との試合を見に行った.札幌市内はまん延防止が宣言され厳しい状況が続く中、どこまで社会生活を制限するか、あるいは試合観戦はその部分で許されるのか悩ましい状況である.徐々にワクチン接種者が増え、残りは20~50代の成人が接種すればとは思うが、その接種に時間が掛っている状況は改善が必要である.

 

 その中でドームは7000人ほどの人が来場し、試合が行われた.一席ごとの間隔が有効であるか誰も証明できない.大きな声で話す人もいる.試合で興奮し、得点を決めれば立ち上がり喜ぶ.その制限された中でのコロナ対策はできる限り行っているとしか言いようがない.

 

 試合開始早々、相手のアダウィトン選手のスピードに乗ったドリブル突破をコンサドーレ選手は止められなくシュートを打たれる.選手たちは、試合開始に対して相手が積極的に突っ込んでくると感じていなかった.そしてまたもやアダウィトン選手がボールを持ちドリブル開始しそれをつぶそうと選手が寄っていくがパス交換から最後はアダウィトン選手にゴールを決められてしまった.多くのコンサドーレの選手は攻め込んでおり中盤で止めようとしたがそこを通り抜けられるとゴール前は相手の選手が押し寄せてきている状態だった.

 

 あの攻撃を継続されたらコンサドーレはボロ負けしていただろう.しかし、相手のFC東京は、攻撃をトーンダウンさせDFがゴール前を固め重心を下げたことが幸いした.相手の前線の選手は後ろでビルドアップする所に圧を加える形で前残りするため中盤が空き気味になり前の圧力をかわせばボールを回せるようになり、選手たちに何時もの落ち着きが出てきた.

 

 そして、前半の終盤で相手陣内でボールを回し続け、金子選手のシュートを相手GKが弾いたところを詰めた小柏選手のところに渡りヘディングを決めて同点に追いつく.

 

 FC東京は、そこからまた攻めに出る.コンサドーレ側は同点にしたことにより心の隙が生まれたのだろう.相手陣内でボールを奪われるとまたもやアダウィトン選手にパスが繋がり得点を決められてしまう.これも先制点と同じで選手が少し棒立ちになってしまった.

 

 この時点で、相手のFC東京が簡単に得点を取るため今日は負けかと少し悟った心境になってしまった.

 

 後半開始時に、深井、荒野選手が下がり、ジェイ、高嶺選手が交代で入る.この時もジェイ選手への放り込みで何とか得点を得ようと考えているのだろうが、FC東京のDFの背が高いため有効ではなさそうだし、ジェイ選手のポストプレーも最近は好機を生むことが無く、少し諦めの心境だった.

 

 しかし、今日のジェイ選手は違った.いうなら絶好調のジェイ選手であった.そのため相手のFC東京は、どうしてもDFがジェイ選手により気味になり最終ラインに隙間が生まれるようになってしまう.そこを使うことでコンサドーレの選手がゴール前でボールを受けシュートを打てるようになってきた.

 

 そして、何といっても上手く行ったのは福森選手のロングパスだった.普通の高く上がり滞空時間の長いパスではなく、強烈なパスが前線の選手に渡る.相手は前に居るジェイ選手に飛んでくるものだと思い込みフリーになった小柏選手が受けそれをゴール前に流すと飛び込んだ青木選手が同点ゴールを鮮やかに決めて見せた.

 青木選手がヒーローインタビューで、3人目の動きと協調していたが、日頃練習している形が上手くできたようだ.

 

 同点となった後、すぐにまた同じ形で今度はジェイ選手が胸トラップから上手くボール前に送るとまたもやゴール前に飛び込んだ青木選手に渡り相手キーパーを交わして勝ち越しゴールを決める.

 ジェイ選手に渡った時相手は3人がかりで止めようとして青木選手のマークが手薄になっていたのがゴールに結びついた.

 この選手交代は、ミシャ監督の手腕と言わざる負えない.こんな交代策が見事に決まるのは年に数回のことだろう.

 

 残り時間は、相手のFC東京が攻撃に転じシュートを打つが、菅野選手のシュートストップで無得点に抑え、先週に続き勝利を収める.

 

 これで順位は8位に上がり、降格圏争いから今度はACL争いに顔を出せるかなという状況になった.次のアウエー大分戦に勝利すれば上位を目指せるかもしれない.次の試合宮澤キャプテンは累積で出場停止になってしまったが、代わりに出るであろう選手に頑張ってもらいたい.