憲法

 曇り、気温は低い。そして雨上がりの影響でじめじめしている。


 中国、韓国、ロシアとの国境問題は、領土という意味と、資源という2つの意味を持っている。今回の尖閣でも、以前の中国なら問題とならないようなことも、中国が経済力を強めお金を軍備増強に力を注いだことにより、日本との相対的な軍事力との差が無くなってきたため、自分たちの覇権を見せつけるようになりつばぜり合いが起こるようになってきた。

 日本の憲法では、日本が相手国に先制攻撃をすることが許されていないため、大きな争いにならないと考えて中国は、挑発を続けているが、もし、日本の憲法が変わればそういった一部交戦という事態も考えられる。もし、攻撃が許されているならとっくの昔に争いは起こっていただろう。

 今の憲法は日本が戦争を起こさないための歯止めとなっている。しかし、日本国憲法は、日本人のための決まりであり、中国人や韓国人、ロシア人には及ばない。ということは、危機的状況に置いては、日本国憲法も有名無実かする可能性も無きにしも非ずである。

 例えば、クーデターで政府が転覆すれば日本国憲法は何の効力も無くなることも起こりうる。しかし、その可能性は非常に少ないだろう。

 今回の選挙の争点として、憲法第96条の改定が上がっている。憲法96条は、知ってのとおり憲法改正の手続きを定めたものである。

「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。」

 改正の発案は、各議員の総議員の3分の2以上の賛成が必要で、国民の過半数が賛成しなければならない。国民の賛成が過半数で良いのに対して、国会議員の賛成が3分の2と定められているため、そもそも国会で改正の手続きをするのが困難であるというものである。

 日本国憲法は、国民を縛る決まりごとである。これが毎年くるくる変わることは具合が悪いことである。しかし、もし本当に憲法を変える必要性があるのなら少し都合が悪い仕組みになっている。

 ただし、日本国憲法は、日本が戦争に負け2度と戦争を起こさないようにという意味合いの他、日本国の主権は国民にあると謳う素晴らしい作りになっている。その憲法を否定するつもりはさらさら起きないが、果たして今後もこの憲法の中身を変える時が来たとき、それが出来ないというのであればそもそもが間違いになる可能性も無きにしも非ずである。

 我々が望む未来の形は、今生きている日本人の望む未来であると同時に、将来日本人として生まれてくる子孫が引き継ぐ未来である。その未来の形を約束するもので無ければならない。

 憲法を改正しやすくするのか、今までのように改正しにくくなるのか、充分考える必要がある。ただし、これももしかするとの世界のため、どちらが正しい選択なのか今の時点では誰も判らないことだろう。